米Facebook傘下のメッセージングアプリケーション「WhatsApp」は現地時間2016年8月25日、利用規約およびプライバシーポリシーの改定を発表した。電話番号などの基本的なアカウント情報をFacebookと共有する。

 WhatsAppは、Facebookとの連係を密にすることで、Facebookにおいて友だちの可能性のあるユーザーを提示する「知り合いかも」や、表示する広告の精度を向上できるとしている。

 WhatsAppのアカウント情報をFacebookと共有しないよう設定することもできるが、設定の猶予は、新版の利用規約およびプライバシーポリシーに同意してから30日以内となっている。

 新版の利用規約およびプライバシーポリシーには、4月に実施したエンドツーエンドの暗号化などを反映した文章を盛り込んだ。ユーザーが投稿したメッセージは、WhatsAppもFacebookも読むことができないと強調している。

 また今回の改定は、数カ月後に予定して入いる企業向けサービスのテストに向けた準備の一環でもある。

 同社は今年に入って、従来通りサードパーティのバナー広告やスパムに煩わされない利用体験を提供しつつ、ユーザーが関心を持つブランドや企業とやりとりできる方法を探る方針を表明していた。数カ月以内に実施するテストによりユーザーは、詐欺取引に関する銀行からの情報、フライトの遅延に関する通知、購入したアイテムの領収書といったメッセージを受け取れるようになる。

[発表資料へ]