カスペルスキーは2016年8月24日、企業の仮想マシン環境を守るウイルス対策ソフトの新製品「Kaspersky Security for Virtualization 3.0 Light Agent Service Pack1」()を発表、同日販売を開始した。VMware vSphere環境とHyper-V環境で利用できる(Hyper-Vは2016年11月以降に対応予定)。価格(税別)は、最小構成となる1CPU当たり16万円から。

図●Kaspersky Security for Virtualization 3.0 Light Agent Service Pack1の概要
図●Kaspersky Security for Virtualization 3.0 Light Agent Service Pack1の概要
(出所:カスペルスキー)
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 サーバー仮想化ソフト(ハイパーバイザー)環境で動作するウイルス対策ソフトである。特徴は、ウイルス対策エンジンを専用の仮想マシン「SVM」として実装しており、個々の仮想マシン上に導入する軽量エージェント「Light Agent」と連携して動作するアーキテクチャーを採用したことである。パターンファイルの更新はSVMにのみ行われる。

 保護対象となる仮想マシンのOSはWindowsで、Light Agentはシステム資源の消費を最小限に抑えているとしている。あらかじめWindows仮想マシンのテンプレートにLight Agentを組み込んでおく必要があるが、プロビジョニングによって仮想マシンが追加配備された場合は、瞬時にSVMに自動接続されて保護の対象になる。

 カスペルスキーはこれまでも、仮想マシン環境向けのウイルス対策ソフトとして「Kaspersky Security for Virtualization Agentless」を販売してきた。同ソフトは「VMware vShield」の仕組みを使ってエージェントレスで個々の仮想マシンを防御するソフト。これに対して今回の新製品は、軽量エージェントを仮想マシンにインストールする必要があるが、通常のエンドポイント用のウイルス対策ソフトと同様の、より高度な機能群を利用できる。