格安航空会社のPeach Aviationは2016年8月24日、自動音声応答システムを使って利用者に航空運航情報を提供する実証実験を開始した。利用者の利便性の向上と、コンタクトセンターの負荷軽減を検証する。実験に当たり、電話での問い合わせに音声で自動応答するシステムをJSOLと共同で開発した。

 自動音声応答システムは、米グーグルの音声認識APIで音声をテキスト化する「GoogleCloudSpeechAPI」(SpeechAPI)や、各社が提供しているPaaSなど、Web上で利用できるシステム開発用のサービス群を組み合わせて構築した。

 システムの動作はこうだ。まず、利用者の電話音声をSpeechAPIでテキスト化する。得られたテキスト情報を用いてデータベースを検索する。検索結果を利用して応答メッセージを作成し、これを音声に変換して応答する。

 システムの狙いは、大きく二つある。一つは、コンタクトセンター業務を効率化することによって、人的コストなどを削減すること。もう一つは、自動応答によってサービス時間を拡大できることから、利用者から見て必要な時に運航情報を確認できるようになることである。