データサイエンス分野に強みを持つITベンダーのブレインパッドは2016年8月23日、AI(人工知能)のビジネス活用を短期集中で支援する「機械学習/ディープラーニング活用サービス」の提供を始めた。顧客企業が持つ画像や文字情報などのビッグデータを事業に生かせるかどうかの検討を支援する。価格は個別見積もり。

 顧客企業の検討段階に応じて、「スターターパック」「ベーシックパック」「アドバンスドパック」の3つのメニューを用意した()。スターターでは1カ月程度の期間、ベーシックでは2カ月程度の期間で、AIの適用可能性を検証する。アドバンスドでは、3カ月以上の期間をかけて、本格的な活用に向けた検証プログラムの開発などを行う。

図●ブレインパッドが始めた「機械学習/ディープラーニング活用サービス」のメニュー
図●ブレインパッドが始めた「機械学習/ディープラーニング活用サービス」のメニュー
(出所:ブレインパッド)
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 いずれの場合も、米グーグルの「Google Cloud Platform(GCP)」などのパブリッククラウドと、オープンソースのAIツール・ライブラリー類など、業界で広く使われている環境の利用を前提としている。顧客企業が大規模なシステムを新規開発することなく、早期に小規模な活用を始めるのを支援する。

 ブレインパッドはもともと流通・サービス業のマーケティング分野で厚い顧客層を持つ(関連記事:ブレインパッド、顧客データを自動でセグメント化するマーケ支援ソフトを発売)。すでにこの分野では、WebサイトでAIを使って商品推奨する仕組みを構築するなどの実績がある。

 同社は新サービス投入を契機に、製造や物流など「非マーケティング分野」での事業拡大を狙う。AIによる画像・言語解析技術は、製品・設備の故障予測といった、より幅広い分野に適用できるとみている。