韓国Samsung Electronicsは同社スマートフォンの上位機種の中古品販売を計画しているようだと、複数の米メディア(The VergeEngadgetなど)が現地時間2016年8月22日に報じた。Samsung広報担当者はいずれの取材に対しても「当社は憶測についてコメントしない」と述べている。

 最初にこれを伝えた英Reutersが関係者から入手した情報によると、早ければ来年にも中古再販プログラムを開始する。毎年新機種に交換できるアップグレードプログラムに契約しているユーザーから回収したハイエンドスマートフォンを、整備した上で価格を下げて再販する。Samsungのアップグレードプログラムは韓国と米国で提供されている。

 同社は中古ハイエンド機の再販により、製品ラインアップの再編で回復した収益性を維持したい考えだと見られる。ただし値下げ率や対象地域、販売数などについての情報は得られていない。

 中古スマートフォンの再販は、インドなどの新興国での地歩強化につながる可能性があり、低価格スマートフォンでシェアを拡大する中国ベンダーに対抗できるかもしれない。インドにおける平均的なスマートフォンの価格は90ドル未満で、Samsungの「Galaxy」シリーズのような約800ドルもするハイエンド機は高嶺の花だ。

 しかし、中古ハイエンド機の再販は、Samsung自身のミッドレンジ機とのシェア争奪戦になる恐れがあるとのアナリストの意見をReutersは紹介している。