中国Xiaomi(小米科技)が米国スマートフォン市場への進出を計画していると、複数の海外メディアが現地時間2016年8月21日までに米Bloombergの報道を引用して、伝えた。

 それによると、Xiaomiは“近い将来”、ネット販売やソーシャルメディアマーケティングなど、同社がこれまで中国市場で行ってきた手法を用い、米国でスマートフォンを販売するという。

 Xiaomiグローバル部門バイスプレジデントのHugo Barra氏はBloomberg Televisionに出演し、「金額ベースで世界最大のスマートフォン市場である米国を無視できる余裕などもはやない」と言明した。Xiaomiは「ソーシャルメディアを活用し、新しい技術に熱心な若年層にアプローチしていく」(Barra氏)という。

 Xiaomiは2015年に米国で直販サイトを開設し、フィットネスバンドやイヤホンなどアクセサリー製品の販売を始めたが、主力製品であるスマートフォンはまだ米国で販売していない(関連記事:Xiaomiが米国と欧州で直販サイト開始、ただしスマホは取り扱わず)。

 Xiaomiのモバイル製品についてはこれまで、他社の知的財産を侵害しているおそれがあり、同社は米国進出に慎重になっていると伝えられていた。しかしXiaomiは今年6月、約1500件の特許を買収することで米Microsoftと合意した。これにより同社が米国進出に関して抱えている問題が解決される可能性があるとBloombergは伝えている(関連記事:MicrosoftがXiaomiに特許売却、グローバルな関係強化の一環で)。

 米IDCが先ごろ公表した今年4~6月期の中国スマートフォン市場に関する調査によると、Xiaomiの同四半期の出荷台数は1050万台で、前年同期から38.4%減少した。同社は1年前に中国スマートフォン市場で首位のメーカーだったが、この4~6月期は4位に後退した。