写真1●米アマゾン・ドットコムCTO(最高技術責任者)のバーナー・ボーガス氏
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 米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2016年8月10日~11日(米国時間)、年次イベント「AWS Summit NYC」を米国ニューヨークで開催。11日の基調講演に立った米アマゾン・ドットコムCTO(最高技術責任者)のバーナー・ボーガス氏は、「年間売上は110億ドルを超えそうで、第2四半期は昨年に比べて58%伸びた」と好調な業績をアピール。続けて「革新的な技術を生むAWSは10年前と変わらない」と、新サービスや機能強化を披露した。

 今回発表されたサービスの拡充からは、AWSが目指す二つの方向性が読み取れる。一つは、ユーザーがより手軽にアナリティクスを実践できる環境の整備。EC2用のブロックストレージ「Amazon Elastic Block Store(EBS)」の47%値下げ、66%性能向上はその一つ。価格性能比が高まったことで、大量データの処理がこれまでより安価に行えるようになる。

写真2●EBSの価格性能比を引き上げた
写真2●EBSの価格性能比を引き上げた
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写真3●Amazon Kinesis Analytics
写真3●Amazon Kinesis Analytics
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 ストリーミングデータ分析に向け「Amazon Kinesis Analytics」を投入し、ストリーミングデータの分析基盤も拡充した。Kinesis Analyticsは、開発者が使い慣れたSQLを使い、ストリーミングデータの分析を可能にするマネージドサービス。センサーデータやログといった連続発生するデータが対象である。

 Kinesis Analyticsは、ストリーミングデータ向けアプリ開発の「Kinesis Streams」、データ送信の「Kinesis Firehose」と組み合わせて用いる。Kinesis Analyticsは、米国の東・西リージョンおよびアイルランド・リージョンで利用可能で、今後、他のリージョンにも拡大する予定だ。