ヤフーは2016年8月10日、質問投稿・回答サービス「Yahoo!知恵袋」のAndroid版スマートフォンアプリ上で、「IBM Watson」を活用した恋愛相談コーナー「これって付き合える? 脈ありチェッカーβ」(以下、脈ありチェッカー)の提供を開始した。恋愛相談をすると、Yahoo!知恵袋の恋愛相談カテゴリに投稿された過去のQ&Aと照らし合わせて回答傾向を分析し、ユーザーの恋の行方を即座に回答する(画面)。

画面●これって付き合える? 脈ありチェッカーβのアプリ画面
画面●これって付き合える? 脈ありチェッカーβのアプリ画面
(出所:ヤフー)
[画像のクリックで拡大表示]

 恋愛相談カテゴリに投稿されたQ&Aから学習データを作成し、IBM Watsonの機能の一つである「Natural Language Classifier」を活用することで、さまざまな恋愛相談に対応する回答モデルを作成したという。「相手と目が合った」「相手と手をつないだ」などの状況を含めて恋愛相談をすると、その回答モデルから「脈があるか」「脈がないか」を即座に判断した上で、回答の確からしさを示す確信度とともに診断結果を表示する。

 恋愛相談カテゴリは、Yahoo!知恵袋のサービス開始当初から特に人気があるカテゴリである。2016年7月時点で約450万件の恋に関する質問が投稿されており、「クラスに気になる男子がいるが脈はありそうか」「告白しようと思っている相手がいる」など、脈のありなしについて意見を聞きたいというニーズが見られるという。今回、IBM Watsonを活用することで「自分の恋の行方をすぐに知りたい」という需要に応えられるようにした。

 ヤフーは2016年2月からIBM Watsonの活用に関して検討と検証を進めてきた。今回、この検証の一環として、学習に適した大量のデータを保有するYahoo!知恵袋での活用を決定した。Yahoo!知恵袋が抱えるデータは、2016年7月時点で質問数約1億6100万件、回答数約3億9700万件。