画面●ソニー損保のWebサイトの画面イメージ(チャットをうながすポップアップ)
画面●ソニー損保のWebサイトの画面イメージ(チャットをうながすポップアップ)
(出所:電通国際情報サービス)
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 電通国際情報サービス(ISID)は2016年8月9日、Webサイトを訪れた顧客にチャットで接客するための機能を提供するクラウドサービス「ライブエンゲージ」の事例を発表した。ソニー損害保険が2016年5月から、パソコンとスマートフォン用の両方のサイトで、チャットによる顧客サポートを開始したという(画面)。

 ライブエンゲージは、米ライブパーソンが開発し、ISIDが国内金融機関向けに提供するクラウド型のWeb接客サービスである。サイトのページ遷移などユーザーの行動をリアルタイムで解析し、行動の内容に応じてチャットを開始するポップアップ画面を表示したり、Q&Aページに切り替えたりするなど、適切なチャネルを適切なタイミングで提供する。

 ソニー損保は、Webサイトを訪れたユーザーのページ遷移パターンや滞在時間などをリアルタイムに解析し、サポートが必要と考えられるユーザーには、「お困りですか?お客様の疑問・不安にチャットでお答えいたします」と語りかけるポップアップを表示するようにした。さらに、ユーザーの問い合わせが多いと想定されるページには常設型のボタンを設置し、ユーザーが任意のタイミングでチャットを開始できるようにした。

 背景には、店舗を持たないダイレクト型損害保険会社にとって、Webサイトはコールセンターとともに最も重要なチャネルとなっているという状況がある。一定数のユーザーは、目的の情報までたどり着くことができなかったり、必要な手続きを完了できずに途中で離脱したりすることが確認されていたという。

 2016年1月から3月まで実施したトライアル導入の結果、ライブエンゲージを活用したWeb接客サービス利用者のサイト離脱率が大きく改善したという。ソニー損保は、この結果を踏まえて、ライブエンゲージをパソコン用とスマートフォン用の両サイトに全面導入することを決めたという。