米Facebookは現地時間2016年8月4日、ニュースフィードの表示ランキングに関するアルゴリズム変更を今後数週間で実施すると発表した。紛らわしいタイトルで視聴者に記事を読ませようとする手法「クリックベイト」の対策強化を目的とする。

 クリックベイトとは、たいした情報が含まれていないのにタイトルで強い関心を引きつけるなど、意図的に内容と一致しないタイトルを付ける行為。「彼女がソファのクッションの下を見るとそこにいたのは・・・ショック!」「彼は寝る前に靴にニンニクを入れた。そして信じられないことが!」といった見出しが例として挙げられる。

 Facebookは2014年8月にもクリックベイト対策を行い、ユーザーがクリックしてもすぐにニュースフィードに戻ってくるような記事を減らすよう、アルゴリズムを変更した。しかし、依然としてクリックベイトと思われる記事を多く掲載しているページが見受けられるという。

 今回のアップデートでは、通常の記事の見出しには使われないクリックベイト特有の言い回しを特定するシステムを用いる。Facebookによれば、電子メールのスパムフィルターに似た仕組みだという。必要な情報がタイトルから省かれている記事、誇張したタイトルで誤った解釈に誘導する記事をクリックベイトと見なす。

 クリックベイトを特定するとともに、クリックベイトを投稿あるいは共有しているページやWebサイトも確認し、クリックベイトを頻繁に掲載しているページおよびWebサイトからの記事リンクはニュースフィードでの表示を引き下げる。クリックベイトの掲載をやめれば、そのページおよびWebサイトの記事リンクの表示順位は元に戻る。

 Facebookは、「ほとんどのページは今回のアプデートの影響を受けないが、クリックベイトに依存しているページやWebサイトはニュースフィードでのランキングが下がるだろう」と述べている。

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