米Appleは、従業員の多様性に関する最新のリポートを現地時間2016年8月3日までに公開した。

 それによると、同社が過去1年間に世界で採用した従業員のうち、女性の比率は37%となり、2年前の31%、1年前の35%から拡大した。また、過去1年間に米国で採用した従業員のうち、「アンダーレプレゼンテッド・マイノリティー(URM)」(黒人、ヒスパニック系、ネイティブアメリカンなどのテクノロジー業界における雇用率が歴史的に低い人々)の比率は、27%となり、2年前の21%、1年前の24%から拡大した。

 過去1年間に米国で採用した従業員の人種比率は、アジア系が24%、黒人が13%、ヒスパニック系が13%、マルチレイシャルが4%、その他(ネイティブアメリカン、ネイティブハワイアン、太平洋諸島系)が1%で、これらマイノリティーの人々の比率を合計すると約54%。一方で白人は46%を占めている。

 これに対し現在の米国従業員の人種構成は、マイノリティーが44%、白人が56%。同社は「過去1年間の新規採用実態は、当社従業員の人種構成よりも多様性に富んでいる」と説明している。

 またAppleは、「同一労働には同一賃金が与えられるべき」とのポリシーの下、過去1年間、米国従業員の報酬について調査し、賃金公平性の実現に成功したと報告している。

 同社によると米国では、同様の職務や実績において、その賃金は男性と女性で同一となり、白人とマイノリティーの間でも同一になったという。今後は全世界の従業員を対象に給与、賞与、株式報酬について調査し、格差が存在するならば問題に取り組み、賃金の平等を確保するとしている。