「Sunnychat」の画面
「Sunnychat」の画面
(出所:Supership)
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開発を率いた古川氏(左)と森岡社長(右)
開発を率いた古川氏(左)と森岡社長(右)
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 KDDIグループのネットサービス企業Supershipは2016年8月1日、動画を中心にしたチャットアプリ「Sunnychat」の提供を始めた。5秒程度の動画を撮影し、文字やイラストを添えて友人と共有。動画を題材に文字で会話できる。多くのチャットアプリやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が動画共有機能を打ち出す中、撮影や共有の簡単さを前面に出して差異化を図る。

 Sunnychat利用者はアプリを起動し、スマホのカメラで動画を撮影。撮った動画の上に文字やイラストを配置し、色や場所を調整する。その後、友人を指定して動画を共有する。「単なる連絡手段ではなく、日常のちょっとした話題を気軽に共有して、コミュニケーションのきっかけを作ってほしい」。同社の森岡康一社長はこう期待する。「スマートフォンを若い人だけのものにしたくない。両親や年配の人など、いろいろな世代に使ってもらいたい」。

 「今のネット上のコミュニケーションはギスギスしていると感じる」。開発を率いた古川健介取締役新規サービス開発室長は、Sunnychat開発の背景をこう語る。

 公開状態の掲示板やSNS、数人から数十人のグループはテキストでのやり取りが主体。文字は感情を伝えにくいため、「ネガティブな感情を継続させやすい仕組みになっているのではないか」という見立てだ。古川氏によれば、若年層同士のチャットグループでは「どぎつい言葉が飛び交う」という。

 動画を主体にすることで、コミュニケーションを「ポジティブな状態で続けやすくなる」(同)と判断した。

 Supershipはスケールアウト、nanapi、ビットセラーの3社が2015年11月に合併して発足した。従来のネット広告事業やスマホ向けポータル事業に、アプリ事業を加えた。