福利厚生代行サービス大手のベネフィット・ワンと、ロボ・アドバイザーを手掛けるお金のデザインは2016年7月28日、個人型確定拠出年金(DC)事業に参入すると発表した。ベネフィット・ワンが強みを持つ官公庁などを中心に売り込む。法改正によって2017年1月には今まで自営業者などに限られていた個人型DCに、公務員や専業主婦が加入できるようになるため、同市場の拡大が見込まれている。

 個人型DC事業の提供をにらみ、お金のデザインが2016年6月に設立した子会社のMYDCにベネフィット・ワンが出資する。MYDCは現在、個人型DC事業の運営会社として登録申請中。登録を完了でき次第、実際のサービス提供を開始するものとみられる。

 MYDCが始める個人型DCサービスの詳細は現時点では不明だが、お金のデザインが強みを持つロボ・アドバイザーの技術、ノウハウを生かしたものになりそうだ。さらに、ベネフィット・ワンが福利厚生代行サービスで培ってきた顧客基盤を生かしてサービス展開を図る。市場拡大が予想される個人型DCで、早期にポジションを確立したい考えだ。