アイルランド政府産業開発庁の日本事務所は2016年8月1日、米グーグルがアイルランド共和国のウェストダブリンに1億5000万ユーロ(約174億円)をかけて建設したデータセンターが正式に稼働を始めたと発表した。アイルランドにおけるグーグルの大型データセンター投資は、2012年に次ぐ2番めとなる。

 今回グーグルが新設したデータセンターは、2012年にアイルランドに開設した既存のデータセンターに併設する形で建造したもの。2階建てで、検索エンジン、Gmail、Googleマップなどのサービスを実行するためのコンピュータを収容している。

 アイルランドのデータセンターは、寒冷気候を生かした空冷システムに特徴がある。これにより、電力を大幅に軽減できる。グーグルは電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを確約しており、現在では5年前に比べて同じ電力量で3.5倍ほどのコンピュータ計算能力を実現している。

 グーグルのアイルランドにおける設備投資額は、2003年の進出以来、累計で7億5000万ユーロ(約870億円)を超える。アイルランドにあるグーグル・アイルランドは現在3000人を直接雇用しており、委託契約の約3000人と合わせ、国内の全拠点で合計6000人を雇用している。雇用者数は1年前の5000人から20%増加しており、事業を拡大している。