米Appleは「Apple Watch」の第2世代モデル(通称「Apple Watch 2」)に、より薄いディスプレイ技術OGS(One Glass Solution)を採用するようだと、複数の米メディア(SlashGearMacRumors)が台湾のIT業界新聞「DigiTimes」の記事に基づいて報じた。

 DigiTimesの現地時間2016年7月29日付けの記事によると、Appleにタッチパネルディスプレイを供給している台湾TPK Holding(宸鴻科技)は2016年第2四半期の決算を7月28日に発表。24億9900万台湾ドルの純損失を報告した。

 赤字の主な要因としてTPKは、「iPhone」向けタッチパネルの注文が引き続き減少していることに加え、AppleがApple Watch向けタッチパネル技術をガラスとガラスを貼り合わせたG/G方式からカバーガラス一体型のOGS方式に変更したことを挙げた。OGSへの変更は技術的問題を伴い、「予想よりはるかに歩留まりが低い」ため、タッチパネルディスプレイの出荷が減少したという。TPKによれば、新しいApple Watchは年内のリリースを計画している。

 Apple Watch 2はオリジナルモデルとほとんどデザインが変わらないと見られている。厚さがオリジナルと同じだとした場合、OSG技術によって内部スペースが広くなるだけでなく、やや軽くなると考えられる。より大容量のバッテリー、より高速なプロセッサが組み込まれる可能性がある。そのほか、「FaceTime」カメラやGPS機能、LTEチップの搭載なども噂されている。

 OGS技術のタッチパネルディスプレイが量産体制に入っていないことから、Apple Watch 2がすぐに発表されることは考えにくい。しかしAppleは9月に「iPhone」の時期モデル(通称「iPhone 7」)を発表すると期待されており、製品発表イベントの際にApple Watch 2も披露するのではないかとアナリストらは見ている。