写真●満足度調査実施の目的を話す福田 譲 代表取締役社長
写真●満足度調査実施の目的を話す福田 譲 代表取締役社長
[画像のクリックで拡大表示]
図1●デジタルサービスに求める重要度の上位5項目。0~10点の11段階評価で9~10点を付けた割合
図1●デジタルサービスに求める重要度の上位5項目。0~10点の11段階評価で9~10点を付けた割合
(出所:SAPジャパン)
[画像のクリックで拡大表示]
図2●業界ごとの満足度を集計した結果。平均値を基準に、高評価者の割合と低評価者の割合の差分を取った。マイナスの値は低評価者が多いことを意味する
図2●業界ごとの満足度を集計した結果。平均値を基準に、高評価者の割合と低評価者の割合の差分を取った。マイナスの値は低評価者が多いことを意味する
(出所:SAPジャパン)
[画像のクリックで拡大表示]

 SAPジャパンは2016年7月28日、「消費者が求めるデジタル体験」の調査結果を発表した。企業が提供するEC(電子決済)サービスやWebコンテンツなど、各種デジタルサービスに対する顧客の満足度や重視する点を調査した。

 福田 譲 代表取締役社長(写真)は「企業の調査や顧客の調査は今までもあったが、サービス内容と顧客評価を一貫した調査はあまり無かった。調査結果を分析して、企業の事業戦略の評価と課題の抽出に活用する」と話した。

 調査内容は、「いつでもどこでもアクセス/買い物ができる」「自分がユニークだと思わせてくれる」「安全性が高い」など14項目を11段階で点数付けするもの。日本人3103人を含むアジア10カ国約1万9000人を対象に調査を実施した。日本人のデジタルサービスの満足度は10カ国中最も低かった。

 日本人がサービスに求める重要度で高かった項目は「安全性が高い」のほか、「リコメンドしてくれるが、プライバシーは侵害しない」や「ワクワクさせ魅了する」なども上がった(図1)。

 企業が提供するサービスを前述の14項目で11段階評価した結果では、日本人の回答は「安全性が高い」と「いつでもどこでもアクセス/買い物できる」の項目を除く12項目で不満な利用者が多かった(図2)。「リコメンドしてくれるが、プライバシーは侵害しない」や「ワクワクさせ魅了する」といった項目は重要度が高く、評価が低かった。サービス改善の優先度が高い項目だという。

 調査は企業ごとに数値化していて、SAPジャパンは各企業が提供するサービス内容と満足度の関係の分析している。各企業の詳細な評価は公開しなかったが、日本人の回答で最も満足度が高かったのはApple Japanだったという。