写真1●ニュータニックス・ジャパンの安藤秀樹マネージングディレクター
写真1●ニュータニックス・ジャパンの安藤秀樹マネージングディレクター
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写真2●ニュータニックス・ジャパンの露峰光シニア・システム・エンジニアリング・マネージャー
写真2●ニュータニックス・ジャパンの露峰光シニア・システム・エンジニアリング・マネージャー
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 仮想化ソフトを統合したアプライアンス機「ハイパーコンバージドインフラ」を提供するニュータニックス・ジャパン(Nutanix、東京・千代田)は2016年7月26日、事業戦略説明会を開催した。Nutanixが販売するのはオンプレミス・自社所有型のIAサーバーだが、説明会ではあえて「エンタープライズクラウド」というキーワードを強調した。

 安藤秀樹マネージングディレクター(写真1)は、「『Amazon Web Services(AWS)』や『Microsoft Azure』といったパブリッククラウドの利便性は高いが、データの置き場所などを必ずしも自社でコントロールできなくなる。『レンタル』(パブリッククラウドの利用)と『所有』のバランスが重要だ」と述べた。

 所有型サーバーの利便性を高める具体策として、2016年末までに複数のハイパーバイザー(仮想マシン制御ソフト)を一元管理できる「App Mobility Fabric」と呼ぶ機能を強化する。Nutanixのサーバーではハイパーバイザーとして、他社製の「VMware vSphere Hypervisor(VMware ESXi)」「Hyper-V」と、自社製の「Acropolis Hypervisor(AHV)」が動作する。これら3種類のハイパーバイザーを一つの管理画面で操作したり、簡単な操作でハイパーバイザー間でアプリケーションを載せ換えたりできるようにする。

 露峰光シニア・システム・エンジニアリング・マネージャー(写真2)は、「Nutanixはこれまでにストレージを意識しなくていい環境を実現してきた。今後はハイパーバイザーが何かも意識しなくて済むようにしたい」と述べた。

 一方で製品ラインアップ面では、自社ブランドのIAサーバー「NXシリーズ」だけではなく、デルやレノボ・ジャパン(関連記事)のIAサーバー向けにソフトウエアを供給する事業を強化するという。「ソフトの力でコンピュータインフラを構成し直すというのがNutanixの基本方針。ハードウエアは利用者の要件に応じて幅広い選択肢から選べるようにしたい」(安藤マネージングディレクター)とした。