画面1●レコモットが提供する「moconavi(モコナビ)」のビジネスチャット機能
画面1●レコモットが提供する「moconavi(モコナビ)」のビジネスチャット機能
(出所:レコモット)
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画面2●ビデオ通話
画面2●ビデオ通話
(出所:レコモット)
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 企業向けモバイルアプリケーション管理(MAM)ツールを提供するレコモット(東京・千代田)は2016年7月27日、主力製品の「moconavi(モコナビ)」にビジネスチャット機能を追加すると発表した(画面1)。9月1日からmoconavi利用企業と導入検討中の企業向けにプレリリース版(原則無償)を提供し、その後正式版に移行する。

 国内のビジネスチャット市場では米スラック・テクノロジーズの「Slack」や、ChatWorkの「チャットワーク」などが先行(関連記事:技術者を魅了する「Slack」とは?)。新規参入も相次いでいる(関連記事:ついに登場した“ビジネス版LINE”、「Works Mobile」)。

 レコモットは端末にデータを残さない高度なセキュリティ機能を訴求する。金融業や、在宅勤務・外回りが多いサービス業などが主な対象顧客になる。プレリリース版では、テキストチャットや写真・動画送信、利用履歴取得などの機能を提供する。今後、相手の位置把握や、ビデオ通話(画面2)他社チャットサービスとの連携API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)などの機能を順次追加する。

 moconaviは、スマートフォン/タブレットなどモバイル端末内部の「セキュアサンドボックス(セキュアコンテナ)」内で、メールやアドレス帳、電話(ダイアラー)やファイルビューワーなどのアプリを動作させるツール。ビジネスチャット機能もこのアプリの一つとして提供する。

 セキュアサンドボックス内にはデータを残さず、クラウド側のデータを参照する。万が一端末を紛失した場合でも、データ漏洩を抑止できる。端末にインストールされている他のアプリやデータとは分離して動作するため、BYOD(個人所有端末の法人利用)でもセキュリティを担保しやすい。

 レコモットの東郷剛代表取締役CEO(最高経営責任者)は、「社内コミュニケーションがメールからビジネスチャットへと移行する動きが広がっているが、ビジネスチャットツールが“シャドーIT”として会社が管理できない形で使われるとセキュリティリスクが増す。きちんと管理できる手段を提供したい」と説明する。