イッツ・コミュニケーションズ(イッツコム)と、Connected Design、沖縄ケーブルネットワークの3社は2016年7月27日、IoTサービス「インテリジェントホーム」を活用して民泊での運営効率を向上させる仕組みを検証する実証実験を2016年8月1日から実施すると発表した。

 インテリジェントホームは、IPカメラやスマートロックなど各種デバイスを、ネット回線経由で専用アプリから遠隔コントロールできるホーム・コントロールおよびホーム・モニタリング型サービスである。米Icontrol Networksの技術を導入して、イッツコムが2015年2月にサービスを開始するとともに、横展開を図っている。

 Connected Designは、インテリジェントホームとして導入したIoT機器をユーザー企業のシステムに連携できる法人向けAPIシステム「Connected API」を開発している。

 今回は、2016年4月に「インテリジェントホーム」サービスの提供を開始した沖縄ケーブルネットワークを通じて、沖縄県内の事業者に対して、この法人向けAPIシステム「Connected API」を活用した実証実験を行うことで合意した。

 民泊を運用するためには、利用者に対して「鍵」の受け渡しを行う必要がある。現在は管理人を介して鍵を直接利用者に受け渡し、利用終了後に再度鍵を引きとっている。効率が悪く、また紛失や複製など防犯上の課題も多い。

 実証実験では、「インテリジェントホーム」システムのホームゲートウエイ、スマートロック(電子錠)、IPカメラなどを設置した沖縄県浦添市の対象物件に対して「Connected API」を活用しこれら課題の解決を図る。宿泊者から申込みを受け付けた後、宿泊者のスマートフォンや携帯電話に、期間限定で鍵の開閉ができるメールが送られる。宿泊者は許可された期間自由に鍵の開閉ができるようになる。

 鍵の受け渡しが不要となり、鍵の紛失や複製に伴う犯罪も防ぐことができる。また、各種センサーを設置することで、不正利用や不法侵入の抑止も可能となる。

 実証実験は8月1日から約3カ月間実施する。今回の実験を通じて、「インテリジェントホーム」と「Connected API」の民泊での利便性を検証した後、イッツコムとConnected Designは本格的に業務用システムとして提供を開始する予定。

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