NTTデータは2016年7月26日、同社が提供し金融機関が利用している法人向けインターネットバンキングシステム「AnserBizSOL」のAPIを、クラウド会計サービス事業者へ有償公開すると発表した(図1)。API連携サービスとして、2016年10月から提供する。クラウド会計サービスからAPIを介して、残高照会や入出金明細照会などの照会機能を利用できるようになる。

図1●クラウド会計ソフトから法人向けインターネットバンキング(AnserBizSOL)にAPIで接続する
図1●クラウド会計ソフトから法人向けインターネットバンキング(AnserBizSOL)にAPIで接続する
(出所:NTTデータ)
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 2016年10月のサービス開始時にAnserBizSOLとAPI連携するクラウド会計サービス事業者はfreeeとマネーフォワード。その後、オービックビジネスコンサルタント(OBC)と弥生の2社も加わる予定である。クラウド会計サービス各社がNTTデータに支払うAPI連携サービスの料金は非公開。

 APIを介して利用できる機能として、まずは残高や入出金明細などを照会する機能を提供する。クラウド会計サービスの利用者は、クラウド会計サービスにインターネットバンキングのIDとパスワードを登録することなく、自身の銀行取引データをクラウド会計サービスに取り込めるようになる(図2)。2016年度内には総合振込などの資金移動業務もAPI経由で実行できるようにする予定である。

図2●インターネットバンキングのID/パスワードをクラウド会計サービスに預けることなく利用できる
図2●インターネットバンキングのID/パスワードをクラウド会計サービスに預けることなく利用できる
(出所:NTTデータ)
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 AnserBizSOLは、NTTデータが金融機関に対して提供している、法人向けインターネットバンキングシステム。NTTデータのデータセンターで運営している。金融機関は、AnserBizSOLを利用することによって、法人向けのインターネットバンキング機能を自前で開発しなくて済む。AnserBizSOLを利用している銀行は、みずほ銀行、りそな銀行、横浜銀行、千葉銀行、福岡銀行、静岡銀行など約80行。