ソフトバンク傘下の米Sprintは現地時間2016年7月25日、2016会計年度第1四半期(2016年4~6月)の決算を発表した。赤字が大幅に拡大したものの、売上高は市場予想を上回り、顧客流出に歯止めがかかっていることから同社株価は上昇した。

 純営業売上高は80億1200万ドとなり、前年同期の80億2700万ドルをわずかに下回った。米メディアの報道(Fortune)によると、アナリストの予測平均は79億8000万ドルだった。

 純損失は3億200万ドル(希薄化後1株当たり純損失は0.08ドル)で、前年同期の純損失2000万ドル(同0.01ドル)から15倍以上膨らんだ。営業利益は3億6100万ドルで、前年同期と比べ28%減少した。

 携帯電話契約(ポストペイド)は17万3000件純増し、4四半期連続でプラスの数値を示した。前年同期は1万2000件の純減だった。解約率は1.39%で前年同期の1.49%から減少。6四半期連続で解約率が改善しており、1.39%は同社史上最も低いという。

 ポストペイド、プリペイド、ホールセールおよびアフィリエート方式のすべてを合わせた契約件数は37万7000件純増し、契約総数は前年同期比3%増の5945万3000件となった。

 また同社は、当期に販売費および一般管理費を5億5000万ドル削減したと報告。年間20億ドル余りのコスト削減目標を2016会計年度末(2017年3月末)に達成できると見込んでいる。

 Sprintの株価は前営業日(7月22日)と比べ約28%上昇した(英Reutersの報道)。

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