日本オラクルは2016年7月12日、バンダイがEC(電子商取引)サイト「プレミアムバンダイ」のデータベース管理システムを刷新し、新たにデータベースサーバー専用機のOracle Exadata Database Machineを導入したと発表した。新データベースは2015年後半から稼働しており、旧データベースと比べて処理能力が10倍以上に高まったとしている。システム構築は、テニックと伊藤忠テクノソリューションズが担当した。

 プレミアムバンダイは、バンダイの公式ショッピングサイトである。キャラクター商品やアパレル商品など、同サイトでしか手に入らないオリジナル商品を中心に販売している。2009年のサイトオープン以来アクセスが増大し続けており、今回データベースサーバー機を刷新して処理能力を高めたという。

 バンダイによると、Oracle Exadataの導入によって、以前は約4時間かかっていたバッチ処理が約10分で完了するようになったほか、1分間当たりに処理可能なリクエスト件数も10倍以上に増えたとしている。これにより、サイト限定商品の発売などにともなってアクセスが集中した際にレスポンスが低下する課題も解消できたという。

 Oracle Exadataの特徴は、ストレージからデータベースサーバーへのデータ転送を削減する独自のアーキテクチャによって高速化を図っていること(関連記事:日本オラクルがDB専用機「Exadata」の第7世代を出荷、性能と容量を向上)。データベースのバックアップ用に、NASストレージ「Oracle ZFS Storage ZS3」も導入した(関連記事:オラクル、DRAMキャッシュ3Tバイトの1次NASストレージ)。

 Oracle Exadataの導入に合わせて、データベース・セキュリティ製品群も導入した。データ暗号化オプション「Oracle Advanced Security」、アクセス制御ソフト「Oracle Database Vault」、データベース監査・監視ソフト「Oracle Audit Vault and Database Firewall」、テストデータ作成ソフト「Oracle Data Masking and Subsetting Pack」などを導入した。