日本オラクル 取締役 代表執行役社長 兼 CEO(最高経営責任者)の杉原博茂氏
日本オラクル 取締役 代表執行役社長 兼 CEO(最高経営責任者)の杉原博茂氏
(撮影:井上裕康)
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 日本オラクル 取締役 代表執行役社長 兼 CEO(最高経営責任者)の杉原博茂氏は2016年7月6日、東京・品川の品川プリンスホテルで開催した「IT Japan 2016」(日経BP社主催)で講演した。杉原氏は「業務のデジタル化は避けられない」とし、「既存システムがそのまま動くクラウド環境が使いやすいだろう」と話した。

 講演タイトルは「Digital AID by POCO」だ。杉原氏がキーワードに掲げる、デジタル技術による支援を意味する「Digital AID」と、同社のクラウドサービスを指す「The Power Of Cloud by Oracle」、略して「POCO(ポコ)」を合わせた言葉だ。杉原氏は「コンピュータに仕事を奪われるのではなく、人間にできないことをコンピュータに手伝ってもらう」と、タイトルの意味を説明した。

 同氏は少子高齢化の問題をあげ、「ITによる生産性向上が急務だ」と話す。同氏は「20年間同じ車、同じエアコンを使っている人がどれだけいるだろうか。業務システムは20年間変わらないものが動いている」と、新しい技術や外国人従業員の増加といった社会の変化に対応するためにシステムの更新が必要だと訴えた。

ハードウエア開発がクラウド事業の強み

 日本オラクルのクラウドサービスは、自社でハードウエアを開発していることが強みだという。講演ではハードウエアにセキュリティを高める機能を組み込めること、オンプレミス環境と同じように使うことができる利点を強調した。