米Twitterの中国アクティブユーザーは約1000万人だとする情報を、複数の米メディア(FortuneDigital Trends)が現地時間2016年7月5日までに報じた。これは米TechCrunchがTwitter内部から得た情報で、あくまで同社の推計に基づく数字だという。

 Twitterは2009年以降、中国で遮断されている。2012年に「中国のTwitterユーザーは推計3550万人」とする調査結果が伝えられたこともあったが、実際にははるかに少なかったようだ。

 しかし、Twitter自身でさえ中国のアクティブユーザー数を把握するのは難しい。中国からTwitterにアクセスするには、検閲を迂回するVPNソフトウエアなどを使用して国外でインターネット接続する必要があり、米国、英国、シンガポールなどのユーザーとしてカウントされる場合がある。

 2016年3月末におけるTwitterの平均月間アクティブユーザー(MAU)総数は3億1000万人で(関連記事:Twitterの1~3月期決算は赤字縮小、36%増収だが市場予想を下回る)、そのうち米国が6500万人、米国外が2億4500万人だった。

 Twitterの中国ユーザーはごくわずかな割合に過ぎないものの、同社の中国事業は成長しているという。Twitterは中国企業やメディアなどに、世界のTwitterユーザーにリーチするための広告を販売している。

 Twitterにとって中国のユーザー数は重要ではないかもしれないが、中国の検閲活動を監視する団体Great Fireは大いに注目している。それは、どのくらいの中国インターネットユーザーが自由にオンライン上の情報を閲覧したり、オンライン上で発言したりできるかの目安になるからだ。VPNを使っているすべての中国インターネットユーザーがTwitterにアクセスしているとは限らないが、VPN導入者の多くがTwitterを利用していると推測できると、Great Fire創設者のCharlie Smith氏は述べている。