写真●IoTについて学んだでんぱ組.incの古川未鈴さん(写真中央)、成瀬瑛美さん(写真右)、藤咲彩音さん(写真左)
写真●IoTについて学んだでんぱ組.incの古川未鈴さん(写真中央)、成瀬瑛美さん(写真右)、藤咲彩音さん(写真左)
撮影:渡辺可緒理 ※本コンテンツの無断転載、配信、共有利用を禁止します。
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 2016年6月30日、ICTの総合展「ITpro EXPO 2016 in 札幌」で、「でんぱ組.inc in ITpro EXPO 札幌~IoTでつくるミライなカンケイ~」と題する特別企画が催された。アキバ系アイドル「でんぱ組.inc」のメンバーのうち3人が登壇。各メンバーを生徒に見立て、先生役を務める野村総合研究所 コンサルティング事業本部 ICT・メディア産業コンサルティング部上級コンサルタントの鈴木良介氏がIoTの最前線を事例を使って解説した。

 特別企画に参加したのは、でんぱ組.incの古川未鈴さん、成瀬瑛美さん、藤咲彩音さんの3人。冒頭、鈴木氏はアクションカメラを装着。各メンバーのテンションの高い自己紹介を鈴木氏の目線で撮影して大型スクリーンに映すと、会場は大いに盛り上がった。

 そうして始まった授業では、鈴木氏はスポーツ界の領域におけるIoT活用事例を紹介した。「バスケットボール選手が眼鏡型カメラを装着してダンクシュートのときに選手から見える映像を中継すれば非常に臨場感が高くなる。ほかにもテニスのラケットやボクシングのグローブにセンサーを付けてスイング速度やパンチの重さなどを計測できる」と解説すると、ゲームオタクを自称する古川さんは「ゲームの世界が現実の世界にやってきたみたい」と感想を述べた。

 鈴木氏は「アイドルとファンの関係性向上にもIoTを活用できる」と続ける。「IT業界にはアイドルファンが多い。実際に聞き取り調査をしたところ、面白いグッズ開発にもIoTは役立つのではないかなどのコメントが出てきた」。

 その後、鈴木氏が手袋にセンサーを組み込み、手の動きに応じて光る「テクノ手芸」のアイデアを披露したところ、藤咲さんが「ライブで使うと面白そう」とコメント。さらに鈴木氏は動きや心拍と連動して光る服のアイデアも紹介、(藤咲さんがライブで背負う)「亀の甲羅のグッズに応用しましょう」と提案した。

 でんぱ組.incのBlu-rayディスクを事前に購入して、しっかりと予習してきた鈴木氏は、ライブである歌を歌うときにメンバーが着ける「田中メガネ」にカメラを装着し、映像をファンの持つ眼鏡にリアルタイムで転送するというグッズのアイデアを紹介。成瀬さんは「ライブのチケットが取れなかった人も楽しめるのはすごい」と感動していた。

 残りの10分間で鈴木氏は”本業”であるIoTのビジネス活用の事例を一気に紹介した。ネットワークにつながるピルケースや洗剤を自動的に追加発注する洗濯機などである。最後に鈴木氏はでんぱ組.incの出身地であるライブ&バー「ディアステージ」の豊洲出店を要請、「豊洲はIT企業の集積地。豊洲店でストレスの多いITエンジニアをいやしてほしい」と訴えた。さらにメンバーには情報処理技術者試験の取得を呼びかけるなど、大爆笑の中、40分間の特別企画は終了した。