米Microsoftは現地時間2016年6月29日、次期メジャーアップデート「Windows 10 Anniversary Update」を8月2日に公開すると発表した。消費者と企業ユーザーに向けた新機能および機能強化を提供するとしている。
同社は2016年3月に、「Windows 10」リリース1周年を記念する同アップデートの計画を発表したが、実施時期については「今年の夏」とだけ明らかにしていた(関連記事:Microsoft、Windows 10大型アップデートを今夏に実施へ)。
同社Windows and Devices Group部門担当コーポレートバイスプレジデントのYusuf Mehdi氏によると、現在Windows 10を稼働させているデバイスは3億5000万台を超え、リリース以来の延べ使用時間は1350億時間にのぼるという。3月時点のWindows 10搭載デバイスは2億7000万台だった。
Mehdi氏はWindows 10 Anniversary Updateの主な利点として、デジタルアシスタント「Cortana」の強化、「Edge」ブラウザーの改良、セキュリティの向上、手書き文字認識機能「Windows Ink」の追加などを挙げた。
Cortanaはロック画面のままでも、質問したり、音楽再生などの操作を実行したり、行動認識・予測に基づいた情報やアドバイスを受け取ったりできる。また、Cortanaが有効な複数デバイス間の連係を実現する。
Windows Inkにより、手軽にメモをとったり、スケッチを描いたり、Edge上でWebサイトにメモを貼ったりできるようになる。
Edgeブラウザーは電力消費効率やアクセシビリティの向上を図った。生体認証を用いたセキュリティ機能「Windows Hello」をサポートする。
企業向けセキュリティとしては、高度脅威対策サービス「Windows Defender Advanced Threat Protection(WDATP)」と企業データ保護サービス「Windows Information Protection」を追加する。
そのほか、「Xbox One」との統合を強化した新たなゲーム体験を提供する。学校向けのツールも強化し、大量のデバイス設定やテスト素材の利用を簡素化する。
なお「Windows 7」および「Windows 8.1」からWindows 10に無償アップグレードできるのは7月29日まで。Microsoftは、2018年末までにWindows 10が動作するデバイスを10億台にすることを目指している。
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