楽天は2016年6月28日、二子玉川の本社で「楽天モバイル」事業について発表会を開催し、2016年夏モデルの新サービス・新商品を一挙発表した(写真1)。

写真●楽天モバイルが2016年夏モデル発表会を開催
写真●楽天モバイルが2016年夏モデル発表会を開催
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スマホと「楽天経済圏」を組み合わせ、他MVNOを圧倒

 発表会には、楽天モバイル事業を統括する楽天 副社長執行役員の平井康文氏が登壇。「かつて一部の人にしか知られていなかったLTEという言葉が広く使われる時代になった。これからも楽天モバイルはMVNO業界の風雲児として新たな施策を展開していく」と切り出した(写真2)。

写真2●楽天 副社長執行役員の平井康文氏
写真2●楽天 副社長執行役員の平井康文氏
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 平井氏はこれまでの楽天モバイルの動向を振り返り、「当初はデータを安く使いたいという客層が中心だった。しかし現在では通話もデータも安く使いたい人が増えてきた」とターゲット層の変化を挙げた。

 楽天モバイルの施策の中でも、特に「5分かけ放題」を大手キャリアの半額で提供したことで潮目が変わったという。「多いときには新規顧客の半数以上が5分かけ放題を申し込むところまで来た。2016年5月時点で新規契約の80%が通話SIMを選択。1台目のスマホ、メインのスマホになっている」(平井氏)と語った(写真3)。

写真3●新規契約者の80%が通話SIMを選択
写真3●新規契約者の80%が通話SIMを選択
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 事業ビジョンとしては「ちょっといいモバイル、もっと楽しい毎日。」というスローガンを掲げる。「一部のメディアでは、大手の3キャリアに楽天モバイルを加えて比較していたこともあった。今後も、大手キャリアのような過剰サービスではなく、かといって格安スマホでもない、全く新しい顧客価値を創造していく」(平井氏)と語った。