米Qualcommは現地時間2016年6月24日、中国スマートフォンメーカーのMeizu Technology(魅族科技)に特許を侵害されたとして中国で訴訟を起こしたことを明らかにした。

 Qualcommが問題としているのは、3G通信(WCDMAおよびCDMA2000)と4G通信(LTE)の標準規格に関する特許。Qualcommは、MeizuがQualcommに対価を支払うことなく、公正で合理的かつ差別のない(FRAND:Fair, Reasonable, and Non-Discriminatory)条件のもとでQualcommがライセンス供与している技術を不正に使用していると非難している。

 Qualcommによれば、同社は2015年に中国国家発展改革委員会(NDRC)に承認された改正プランに沿った特許ライセンスに合意するようMeizuと協議してきたが、交渉がまとまらなかったため法的行動に踏み切った。

 Qualcommは2015年2月、中国独占禁止当局であるNDRCの1年以上にわたる調査を受けた結果、60億8800万人民元(約9億7500万ドル)を支払うことでNDRCと和解(関連記事:Qualcomm、罰金9億7500万ドルで中国独占禁止当局と和解)。ロイヤルティ率の見直しなどを盛り込んだ改正プランの履行にも合意した。

 Meizuは2003年創業のハードウエアベンダーで、2008年にスマートフォン市場に参入した。中国Alibaba Group(阿里巴巴)が昨年Meizuに5億9000万ドルを出資し、一部株式を取得している(関連記事:Alibaba、中国スマホメーカーと資本・業務提携、5億9000万ドル出資)。

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