米Dellは現地時間2016年6月20日、米ベンチャーキャピタルのFrancisco Partnersと米ヘッジファンドのElliott Managementにソフトウエア事業を売却することで3社が最終合意したと発表した。

 Dellのソフトウエア事業は、高度解析、データベース管理、データ保護、エンドポイントシステム管理、アクセス権管理、ネットワークセキュリティ、パフォーマンス監視、Microsoftベースのプラットフォーム管理など広範にわたる。

 Dellが2012年に買収した、IT管理支援のQuest SoftwareやネットワークセキュリティのSonicWALLも今回の取引に含まれる。

 Dellは、2013年に創業者Michael Dell氏と米Silver Lake Partnersによるレバレッジドバイアウト(LBO)方式での同社買収を実施し、株式を非公開化した。以降、エンタープライズ向けソリューションプロバイダーへの転換を図り、米EMCを約670億ドルで買収する計画を2015年10月に発表した。EMCは、仮想化ベンダーの米VMware、セキュリティの米RSA、クラウドソフトウエアの米Pivotalなどを傘下に持つ。2016年10月末までの買収手続き完了を目指している。

 DellはEMC買収の資金確保のために、2016年5月に200億ドルの投資適格債を発行し、次いで32億5000万ドルのジャンク債を起債した。3月には、NTTデータにITサービス事業を30億6000万ドルで売却する計画を明らかにしている(米Bloombergの報道)。

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