米Twitterは現地時間2016年6月20日、機械学習と視覚処理技術の英Magic Pony Technologyを買収したと発表した。買収により、ライブ動画配信やビデオ共有機能の強化を図る。

 Magic Ponyは、画像の特徴を理解するアルゴリズムの開発を手がけている。TwitterはMagic Ponyの技術を用いて、ユーザーに最も関連性が高いコンテンツを表示する能力を拡張し、ユーザーがライブストリーミングなどのビデオサービスで手軽に新たな体験に出会えるようにしたいとしている。

 Magic Ponyは、Twitterのエンジニア、データ科学者、機械学習研究者で構成される「Twitter Cortex」に加わる。Magic Ponyの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のRob Bishop氏は、米カリフォルニア州サンフランシスコのTwitter本社を拠点とし、共同創業者のZehan Wang氏をはじめとする他のメンバーはTwitterの英ロンドン支社に移籍する。

 Twitterはこれまで機械学習に向けた取り組みの中で、2014年7月にディープラーニング(深層学習)の米Madbitsを、2015年に人工知能(AI)研究の米Whetlabを買収してきた。

 また、2015年に買収した米Periscopeのライブストリーミングアプリケーションを単体製品として公開し、2016年1月にはTwitterのタイムラインとの統合も果たしている(関連記事:Twitter上でPeriscope動画中継が視聴可能に、iOS版から)。

 TwitterとMagic Ponyは買収額について明らかにしていないが、英Financial Timesは「1億5000万ドル」との情報を伝えている。Magic Ponyは2014年創業で、エンジニア14人のうち11人がコンピュータビジョンや機械学習などの分野で博士号を取得している。

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