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 米Googleは現地時間2016年6月16日、人工知能(AI)に特化した研究グループを欧州で発足させたと発表した。スイスのチューリッヒにあるGoogleオフィス内に設置する。

 新たな研究グループ「Google Research, Europe」では、機械学習、自然言語処理および理解、機械知覚の3つを主要な研究分野とする。機械学習インフラを強化し、実用化するための様々な方法について探る。機械学習関連の研究者やソフトウエアエンジニアが、言語学者らと密に協力し、世界のGoogle研究グループと連係して自然言語理解の技術革新に取り組める環境を提供する。

 チューリッヒを選んだ理由として、チューリッヒには米国外で最大のエンジニアリング拠点があるためと、Googleは説明している。チューリッヒ拠点では、検索結果を拡張する技術「Knowledge Graph」を支えるエンジンや、パーソナルアシスタント機能「Google Assistant」の会話エンジンを開発した。

 Googleは先月米カリフォルニア州で開催した年次開発者会議「Google I/O」で、Google Assistantをベースにした新しいメッセージングアプリケーション「Allo」などを発表している(関連記事:Google、AIベースのメッセージングアプリ「Allo」など発表)。また傘下の英DeepMindが開発した「AlphaGo」がプロ棋士を負かすなど(関連記事:囲碁人工知能「AlphaGo」、プロ棋士との5番勝負を制す)、AI分野への取り組みを加速させている。

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