図●OmiseのWebサイト
図●OmiseのWebサイト
(出所:Omise)
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 タイや日本に拠点を置くスタートアップ企業のOmiseは2016年6月14日、EC(電子商取引)事業者向けのオンライン決済サービス「Omise Payment」の国内提供を開始した。ECサイトに数行のコードを埋め込めば、手軽にカード決済機能を実装できる()。VISA、MasterCardの場合、決済手数料は国内最安水準となる2.95%に設定。日本市場の開拓を急ぐ。積極的なアジア展開を計画しており、市場の拡大が予想されるEC分野で、決済需要の取り込みを狙う。

 Omise Paymentは、数行のコードを実装することでECサイトに決済機能を追加できるサービス。最短1週間での導入が可能だという。EC事業者にとっては手軽に多様な決済手段を用意でき、ビジネスチャンスを増やせる利点がある。先行してサービスを提供してきたタイでは、4000近い事業者が使う。

 初期費用や月額費用は不要で、売り上げに対する決済手数料だけがかかる。VISA、MasterCardは2.95%、JCB、American Express、Diners Clubは3.6%となる。Omiseが提供する不正検知システムを無料で利用することも可能だ。

 Omiseは2013年、日本人がタイで創業したFinTechスタートアップ企業。タイでのサービス開始後、日本とインドネシアでβ版サービスを提供、今回、日本市場に本格参入した。インドネシアでも、近く正式にサービスインする予定という。2016年中にシンガポール、マレーシア、フィリピンなど、2018年までにはアジアを含めた20カ国でサービスを始める計画を立てる。