米Oracleは現地時間2016年6月14日、女性の科学・技術・工学・数学(STEM:science、technology、engineering、mathematics)分野の進出を支援する米政府の取り組みに300万ドルを出資することを明らかにした。

 同社は2016年4月に、1年半にわたって米国におけるコンピュータ科学教育推進に2億ドルを投じる計画を発表しているが、これとは別に、世界の女子教育を支援する米政府の「Let Girls Learn」構想に基づく活動に直接的寄付や製品提供などを行う。

 具体的には、Oracleの教育支援や多様化推進にわたるCSRプログラムのつながりを活用し、女性を対象にした学習イベントを65回以上実施する。合計で5万5000人以上の参加を見込む。世界各地でサマーキャンプ、コードフェスト、ワークショップ、カンファレンスなどを開催する。

 同社のSafra Catz最高経営責任者(CEO)は、「1人のコンピュータエンジニアを育てるには25年かかる。多くの女性が早いうちからコンピュータ科学に苦手意識を持ってしまい、一度そうなると再び興味を抱かせることはほぼ不可能だ。科学や数学の基礎を生かすことに目を向ける女性が増え、より多くの女性が技術分野を選択するようになることを望んでいる」と述べた。

 またOracleは、エジプトでのコンピュータ科学教育推進の取り組みも強化すると発表した。エジプト教育省、米国際開発庁、Oracleの学生および教職員支援プログラム「Oracle Academy」との協業の一環として、向こう4年間で約100万ドルを追加出資する。

[発表資料へ]