米アップルは2016年6月13日(現地時間)、開発者向け会議「Worldwide Developers Conference 2016」(WWDC 2016)の基調講演を開催した。ティム・クックCEO(最高経営責任者)が登壇し、iPhone/iPad用の新OS「iOS 10」やMac用の新OS「macOS Sierra」など、各デバイス用OSの最新版を発表。終盤には、無償で利用できる子ども向けのプログラミング学習ツールもお披露目した。期待されたモバイルノートPC「MacBook」シリーズの新版などのハードウエアはお目見えせず、名実ともに「アプリ開発者向け」の内容となった。

 今回の発表のポイントを、基調講演の写真と併せて紹介する。

WWDCが開催された、米サンフランシスコのビル・グラハム・シビック・オーディトリウム。2015年9月にiPhone 6s/6s Plusを発表した場所だ
WWDCが開催された、米サンフランシスコのビル・グラハム・シビック・オーディトリウム。2015年9月にiPhone 6s/6s Plusを発表した場所だ
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アップル製デバイスで採用されている4種類のOS全ての新版を発表した。ベータ版は初夏から開発者向けに公開する。一般へのリリースは今秋を予定する
アップル製デバイスで採用されている4種類のOS全ての新版を発表した。ベータ版は初夏から開発者向けに公開する。一般へのリリースは今秋を予定する
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まず発表されたのが、Apple Watch用の新OS「watchOS 3」。よく使うアプリをメモリーに常駐させたり、バックグラウンドでデータの更新を実施するなどして、発売以来の課題であった起動の遅さの不満を大幅に解消したという
まず発表されたのが、Apple Watch用の新OS「watchOS 3」。よく使うアプリをメモリーに常駐させたり、バックグラウンドでデータの更新を実施するなどして、発売以来の課題であった起動の遅さの不満を大幅に解消したという
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従来版のOSでは、メッセージの返信は固定メッセージの選択しかできなかった。watchOS 3.0では「Scribble」という手書き文字認識機能を搭載し、好みの単語をサラサラと手書きして送れるようになった
従来版のOSでは、メッセージの返信は固定メッセージの選択しかできなかった。watchOS 3.0では「Scribble」という手書き文字認識機能を搭載し、好みの単語をサラサラと手書きして送れるようになった
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Mac用の新OSは、名称を従来の「OS X」から「macOS」に改めたうえで、次世代バージョンとして「macOS Sierra」を発表。iOSデバイスやApple Watchとの連携機能を強化し、「iPhoneやiPad、Apple WatchがあればMacがより便利に使える」と訴求する
Mac用の新OSは、名称を従来の「OS X」から「macOS」に改めたうえで、次世代バージョンとして「macOS Sierra」を発表。iOSデバイスやApple Watchとの連携機能を強化し、「iPhoneやiPad、Apple WatchがあればMacがより便利に使える」と訴求する
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Apple Watchが手元にある場合、Macをスリープから復帰させる際に要求されるパスワードの入力を省略できる「Auto Unlock」。ちょっとの離席でもスリープに移行させるのがおっくうでなくなるので、セキュリティーの確保につながるとする
Apple Watchが手元にある場合、Macをスリープから復帰させる際に要求されるパスワードの入力を省略できる「Auto Unlock」。ちょっとの離席でもスリープに移行させるのがおっくうでなくなるので、セキュリティーの確保につながるとする
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