NECは2016年6月14日、MES(製造実行システム)機能を利用できる製造業向けのERP(統合基幹業務システム)製品「IFS Applications for MES」(図)を発表、同日販売を開始した。9月に提供を開始する。SI費用を含めた価格(税別)は、最小構成で3000万円から。
スウェーデンのIFSが開発しNECが販売しているERPソフト「IFS Applications」をベースに、NECが機能を追加した。MESが備えるべき11種類の機能を利用できるようにしたほか、生産活動に関わる5M情報(人、設備・治工具、製品・部品、作業手順、測定・検査項目)を管理できるようにした。
今回の機能追加によって、ライン長、工場長、経営層といった階層ごとに、それぞれが必要とする情報を可視化して分析できるようになったとしている。さらに、需要に合わせて製品をタイムリーに製造できるようになったという。
MES機能を追加した背景には、製造現場の実績情報をIoT技術を使ってリアルタイムに収集して活用することが求められているという状況がある。MESを導入すると、製造工程の状態を把握したり、実績管理を行ったりできる。
MESが備えるべき11種類の機能を備える。これらは、MESの標準化団体であるMESAインターナショナルがWebサイトに掲載している資料に載っており、以下の通り。
- 生産資源の配分と監視
- 作業のスケジューリング
- 差し立て・製造指示
- 仕様・文書管理
- データ収集
- 作業者管理
- 製品品質管理
- プロセス管理(工程品質管理)
- 設備の保守・保全管理
- 製品の追跡と製品体系の管理
- 実績分析