米Symantecと米Blue Coatは現地時間2016年6月12日、SymantecがBlue Coatを買収することで最終合意したと発表した。支払いはすべて現金で行われ、買収額は約46億5000万ドルにのぼる見通し。Symantecは同買収によって企業向け事業の強化を図り、サイバーセキュリティ分野における主導的地歩を固めたいとしている。

 両社の取締役会とも同買収計画を承認しており、2016年第3四半期に手続きを完了すると見込んでいる。

 買収完了後、Blue CoatのGreg Clark最高経営責任者(CEO)がSymantecのCEOに就任し、Symantec取締役会にも加わる。Symantecは今年4月にCEO兼社長のMichael Brown氏が退任すると発表し、新CEOの人材探しを進めていた(Symantecのプレスリリース)。

 Blue Coatは企業向けセキュリティソリューションを手がけており、世界で1万5000社が同社のクラウド向けセキュリティサービス「Cloud Generation Security」を導入している。Symantecによれば、2016会計年度(2016年4月期)の年間売上高は米会計原則(GAAP)ベースで5億9800万ドル(非GAAPベースでは7億5500万ドル)となり17%成長した。

 一方、Symantecが5月に発表した直近の会計年度決算は、売上高が36億ドルで前年度比10%減少した。同社は今期の業績について企業向けと消費者向けともマイナス成長を予測している。

 Blue Coatの大株主である米Bain Capitalは、買収完了後に7億5000万ドルを転換社債のかたちで新会社に出資することで合意した。Symantecに出資している米Silver Lakeも5億ドルを追加投資することで合意済みという。

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