SCSKは2016年6月10日、金融不正取引の検知を目的に銀行口座の取引データを監視するシステム「BankSavior」()について、新たに地方銀行6行が採用したと発表した。BankSaviorは2004年から提供しており、今回6行が採用したことで、採用行は全体で33行(地方銀行は28行)になった。

図●BankSaviorの概要
図●BankSaviorの概要
(出所:SCSK)
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 2016年2月から4月にかけて、足利銀行、沖縄銀行、京都銀行、西京銀行、東京都民銀行、八千代銀行の6行が採用した。いずれも、マネーロンダリング(資金洗浄)をはじめとする金融犯罪への対応策や、疑わしい取引を届け出る事務手続きの効率化を狙って導入したという。

 BankSaviorは、ATM(現金自動預け払い機)への入出金やネット取引といった取引データを収集し、これに顧客情報などのデータを組み合わせて分析することによって、疑わしい取引を検知するシステムである。検知ルールを設定しておけば、収集したデータからリアルタイムに疑わしい取引を検知できる。疑わしい取引を届け出る事務処理を支援する機能も提供する。

 特徴の一つは、検知ルールをノンプログラミングで変更できること。アプリケーション画面上で検知ルールを自由に設定したり変更したりできるとしている。これにより、日々多様化する不正手口に対して柔軟かつ即時に対応できるとしている。