米Hewlett Packard Enterprise(HPE)は米ネバダ州ラスベガスで開催中の「HPE Discover」で現地時間2016年6月7日に米Dropboxとの提携を発表したと、複数の米メディア(CRNFortuneなど)が報じた。相互の事業拡大を目指したものとしている。

 Dropboxは、ハイブリッドクラウドモデルへの移行にあたり、HPEのクラウド向けシステムを採用し、HPEの金融事業HPE Financial Servicesから融資を受ける。

 Dropboxはクラウドストレージサービスの提供において米Amazon.comのクラウド事業Amazon Web Services(AWS)に大きく依存していたが、数カ月前、自社クラウドインフラを構築してデータの90%をAWSから移す計画を明らかにした。

 Dropboxは自社クラウドインフラにHPEの「ProLiant」や「Cloudline」サーバーを導入する。一方HPEは、Dropboxの有料法人顧客となる。HPEの10万人以上の従業員は以前からDropboxを使用していたという。さらにHPEは、法人顧客向けDropboxサービスの販売でも協力する。

 またHPEは同日、コンテナ型仮想化サービスの米Dockerとの提携も発表した。HPEの全サーバーにDockerエンジンをプリインストールし、2016年第4四半期より販売する。