米Amazon.comは現地時間2016年6月3日、クラウドベースの音声アシスタントサービス「Alexa」を利用できる、サードパーティーのスキル(サービスや機能)の数が1000種を超えたと発表した。同社がAlexaをサードパーティーに公開し、そのSDK「Alexa Skills Kit(ASK)」を公開すると発表したのは、昨年6月(関連記事1)。海外メディアによると、同社は今年1月、こうしたサードパーティーのスキルが約130種になったと発表していた。それから半年足らずでAlexaを取り巻くサードパーティーのエコシステムは急速に拡大したことになる。

 これまで公開されたスキルには、地銀大手の米Capital One(関連記事2)、宅配ピザの米Domino's Pizza、フィットネスリストバンドの米Fitbit(関連記事3)、旅行情報検索サービスの米KAYAK.com、韓国Samsung Electronicsが買収したスマートホーム向けプラットフォーム企業、米SmartThings(関連記事4)、配車サービスの米Uberなどがある。

 ユーザーがAlexaのスキルを利用するには、Amazon.comが無料で配布しているAndroid/iOS用のアプリ「Alexa」を使う。アプリの中から目的のスキルを探し有効ボタンをタップすると、Amazon.comの音声アシスタント機器「Amazon Echo」「Amazon Tap」「Amazon Echo Dot」や映像配信機器「Fire TV」などで選んだスキルが利用できるようになる。

 米TechCrunchは、Amazon.comのスキルについて、米Googleや米Appleのモバイルアプリ配信サービスの仕組みに似ていると伝えている。ただし、Alexaアプリ内のスキルのセクションは今のところ必要最小限のサービスにとどまっており、モバイルアプリ配信サービスのように洗練されていないという。Amazon.comは今後、スキルの数を数万種に増やしたい考えだが、そのためには、検索機能を拡充したり、人気ランキング、特集を設けるなどして、ユーザーが目的のものを見つけやすくする必要があるとTechCrunchは指摘している。

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