小売大手の米Walmartは現地時間2016年6月3日、配車アプリケーションの米Uber Technologiesおよび米Lyftと提携し、生鮮食品の当日配達サービスを試験運用すると発表した。

 Uberとの協力によるテストサービスはアリゾナ州フェニックスで、Lyftとの協力によるテストサービスはコロラド州デンバーで、2週間以内に開始する。

 対象地域の消費者が「Walmart Grocery」サイトで生鮮食品を注文すると、Walmartの店員が注文内容に従って商品をまとめ、UberまたはLyftを通じて車を手配する。UberまたはLyftのドライバーがWalmart店舗で商品を受け取り、注文者の家まで配達する。手数料7~10ドルはWalmartへの支払いに含まれるため、別途ドライバーに配達料を払う必要はない。

 なおWalmartは傘下の会員制スーパーマーケットSam’s Clubにおいて、商品配達サービスの米Delivと提携し、法人会員を対象にした同様の宅配サービスのテストを3月より実施している。

 こうした食品配送サービスの拡充により、Walmartは米Amazon.comに対抗する構えだと、米メディア(The VergeCNETなど)は報じている。Amazon.comは生鮮食品を同日配達する「AmazonFresh」を2007年にワシントン州シアトルで開始。2013年にカリフォルニア州ロサンゼルスやサンフランシスコへと拡大し(関連記事:Amazon.com、サンフランシスコで生鮮食品を扱う「AmazonFresh」を開始)、その後、ニューヨーク州ニューヨークやペンシルベニア州フィラデルフィアなどにも広げている。

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