写真●大阪ガス リビング事業部商品技術開発部スマート技術開発チームネットワーク対応技術グループチーフの八木政彦氏
写真●大阪ガス リビング事業部商品技術開発部スマート技術開発チームネットワーク対応技術グループチーフの八木政彦氏
(撮影:渡辺 慎一郎=スタジオキャスパー)
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 大阪ガスは2016年6月1日に開幕したアマゾン ウェブ サービス ジャパンのイベント「AWS Summit Tokyo 2016」の講演で、Amazon Web Services(AWS)上に構築した家庭用燃料電池エネファームのIoT基盤について説明した。

 対象となるのは2016年4月に発売した「エネファームTypeS」。同製品はインターネット接続機能を備え、家庭内の無線LANルーターなどを経由してAWSとデータをやり取りできる。同社リビング事業部商品技術開発部スマート技術開発チームネットワーク対応技術グループチーフの八木政彦氏は、「運転状況をクラウド上で監視することで故障発生時にメンテナンス担当者をすぐに手配したり、遠隔操作でお風呂のお湯張りをしたりできる」と効果を語る(写真)。

 八木氏はIoT基盤の開発にいたった理由の一つをこう説明する。「燃料電池の故障診断には高度な技術がいる。クラウド上に集めたデータを分析して故障原因を事前に特定できれば、現場の修理作業を効率化できる」(八木氏)。

 パブリッククラウドサービスを採用したのは、「エネファームの普及拡大に併せてサーバーの増強がしやすい」(八木氏)から。AWSを選定した理由については、「AWS以外のサービスも検討したが、コストと実績で選んだ」(八木氏)と語った。