図1●稼動音データを収集するセンサー設置場所
図1●稼動音データを収集するセンサー設置場所
(出所:NTTデータ)
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図2●稼動音を判定するイメージ
図2●稼動音を判定するイメージ
(出所:NTTデータ)
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 NTTデータとNTTデータエンジニアリングシステムズ(NDES)は2016年5月31日、工場設備の稼働音を分析することによって設備の異常や故障の予兆を検知する監視システムの実証実験を、日立造船の有明工場で開始した。約1カ月かけて現場に監視システムを導入し、7月1日から2017年3月31日にかけて効果を検証する。

 日立造船有明工場の基幹生産設備である大型五面加工機の主要部品に複数のマイクを設置し、主軸モーターと油圧ユニットの稼働音を収集する(図1)。あらかじめ学習させておいた正常時の稼動音と、実際に取得した稼動音の乖離度合いを自動的に判定し、設備の異常を検知する(図2)。

 NTTデータとNDESは、実証実験で得られた監視ノウハウをベースにSIサービスをメニュー化し、製造業全般に販売する予定。稼働音監視を含んだ製造業向けIoT支援事業全体の売上目標は、2020年度までにグループ連結で累計100億円。