ソリューション部の落合辰巳シニアソリューションコンサルタント
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 ECM(企業コンテンツ管理)ソフトウエアなどを販売するオープンテキスト日本法人は2016年5月30日、新たに分析ソフトパッケージ「Analytics Suite 16」を6月末に販売すると発表した。データを使う部署が自分でデータ分析ができる、いわゆるセルフサービスBI(ビジネスインテリジェンス)を支援する。

 Analytics Suite 16はカナダのオープンテキストが、分析ソフト開発の米Actuateを2015年1月に買収したことに基づく新製品だ。データを可視化・配信する「Information Hub」と、大規模データを統計分析する「Big Data Analytics」から成る。オープンテキストが分析ソフトを販売するのは初めて。

 Information Hubはデータを可視化してレポートを作成するためのソフトだ。可視化データやレポートにアクセスできるAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)があり、利用企業のデータ管理者は業務システムやWebページ上に埋め込んでグラフやレポートを配信できる。例えば、データを管理する情報システム部門が可視化したデータを、営業支援システムに埋め込んで営業員に配信できる。配信したデータをモバイル端末で使うためのアプリケーションも開発できる。

 ソリューション部の落合辰巳シニアソリューションコンサルタントは「分析には現場のノウハウを活用するべきだ。Information Hubはエンドユーザーが自由にデータを操作して分析できる」と話す。埋め込んだグラフやレポートは、配信を受けたユーザーがデータを操作して簡単な分析ができる。

 Big Data Analyticsは業務システムやソーシャルメディアなどの情報を収集し、アルゴリズムを選んで統計分析するためのソフトだ。利用者は統計分析だけでなく、分析を効率化するためのETL(抽出・加工・転送)機能や、大規模データを高速に検索・抽出するためのデータベースが使える。

 提供形態は社内サーバーやパブリッククラウドへの導入だけでなく、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)もある。価格はInformation HubがCPUコア数、Big Data Analyticsが1度の分析に使えるデータ行数に応じたライセンス体系で、ユーザー人数に制限はない。