中国Huawei Technologies(華為技術)は、韓国Samsung Electronicsを相手取って米国と韓国で特許侵害訴訟を起こした。Huaweiが現地時間2016年5月25日に発表したと、英Reuters米International Business Times(IBT)などが報じている。中国スマートフォンベンダーがSamsungを訴えるのは初めてという。

 Huaweiは、Samsungがライセンスを得ずに、Huaweiの第4世代(4G)通信関連技術、OS、ソフトウエアをスマートフォンに使用したと主張し、損害賠償を求めている。ただし請求金額は明らかにしていない。

 Huaweiの知的財産権部門責任者は「Samsungが特許侵害をやめ、必要なライセンスを取得し、当社と力を合わせて業界を推進していくことを望む」と述べた。

 一方SamsungはReutersの取材に対して「当社の事業利益を守るために適切な行動を取る」とコメントした。

 Samsungは中国勢が台頭する前は中国スマートフォン市場でトップだったが、現在ではHuawei、中国Oppo Mobile Telecommunications(広東欧珀移動通信)、中国vivo(維沃移動通信)、米Apple、中国Xiaomi(小米科技)に抜かれ、6位に甘んじている。

 しかし世界市場を見ると、米IDCの調査結果では2016年第1四半期の首位の座はSamsungが維持し、2位にApple、3位にHuaweiが続いている(関連記事)。