アビームコンサルティング プロセス&テクノロジービジネスユニット リサーチ&イノベーションセクター セクター長 ディレクターの関川秀一郎氏
アビームコンサルティング プロセス&テクノロジービジネスユニット リサーチ&イノベーションセクター セクター長 ディレクターの関川秀一郎氏
(撮影:井上裕康)
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 アビームコンサルティング プロセス&テクノロジービジネスユニット リサーチ&イノベーションセクター セクター長 ディレクターの関川秀一郎氏は2016年5月25日、東京・目黒のウェスティンホテル東京で開催した「第3回イノベーターズ会議」(日経BP社 日経ITイノベーターズ主催)で講演した。「既存システムのクラウド移行は簡単ではない。リハーサルをして課題を洗い出すべきだ」と同氏は指摘する。

 「クラウド活用の落とし穴」と題した講演で、同氏は既存システムをクラウドへ移行する際の課題を説いた。

 「通信データ量の多いシステムをクラウドへ移行するには、通信帯域を圧迫しないようにアプリケーションの再設計や運用方法の見直しが必要。既存システムからクラウド上のシステムに切り替える際にも計画が必要である。多くの企業はクラウド移行に合わせて、データベースの変更やアプリケーションのバージョンアップをしている。そのため、移行に伴うシステムの停止期間が長くなることがある。システムが停止できる期間によって、システムの移行計画を変えるべきだ」

 同氏は企業が既存システムをクラウドへ移行するためのリハーサルをして、円滑な移行のための準備が必要だと訴えた。「アビームコンサルティングは自社でもクラウドサービスを提供している。企業のクラウド移行のノウハウを蓄積し、円滑なシステム移行とクラウド活用を支援できる」(関川ディレクター)。