TISは2016年5月23日、クラウドを利用したITシステムをユーザー企業に代わって運用するマネージドサービス「MOTHER」を強化し、新サービス「運用の自動化サービス」()を追加した。新サービスを使うと、システムに対する操作を、あらかじめ定めたスケジュールや障害検知などのタイミングで実行できるようになる。

図●MOTHERに追加した「運用の自動化サービス」の概要
図●MOTHERに追加した「運用の自動化サービス」の概要
(出所:TIS)
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 これまでのMOTHERのサービスメニューは大きく三つある。(1)「プラットフォーム管理サービス」(クラウドサービスやアカウントを管理)、(2)「障害監視サービス」、(3)「性能分析サービス」、---である。それぞれ単独で契約できる。これらを容易に管理するためのポータル機能も提供する。

 今回追加した運用の自動化サービスは、スケジュールやトリガーに則ってバッチジョブを実行するサービスである。運用作業の一部をバッチ化して登録することによって運用業務を自動化できる。手動での操作に比べて、業務効率が高まるほか、作業の正確性が向上する。

AWSだけでなくvCenter環境やTISのクラウドも管理可能に

 今回の機能強化では、運用対象のクラウドプラットフォームも増やした。これまではAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)に限られていたが、米ヴイエムウェアの「vCenter」で仮想サーバーを管理しているオンプレミス環境と、TISのクラウドサービス「TIS ENTERPRISE ONDEMAND Service」の二つを追加した。

 今回さらに、ポータル画面のセキュリティ機能も強化した。端末のアクセス元IPアドレスの指定や、ユーザーごとに各種サービスや機能に対して許可と禁止を設定できるようにした。

 価格(税別)は、以下の通り。新たに追加した運用自動化サービスは、AWSとTIS ENTERPRISE ONDEMAND Serviceが対象となり、1カ月当たりの実行件数100件までは無料、101~1000件までは1件当たり50円。プラットフォーム管理サービスの価格は、管理対象のクラウド環境によって異なる。AWSは、AWS利用料の10%。TIS ENTERPRISE ONDEMAND Serviceは、月額10万円。オンプレミス(vCenter)は、仮想サーバー20台までは無料、21~50台は月額6万円、51~100台は10万円。