NTTコミュニケーションズ(以下、NTTコム)は2016年5月16日、マイナンバーカード(個人番号カード)を利用した認証プラットフォームサービスを2016年9月から提供すると発表した。総務大臣の認定取得を受けたプラットフォーム事業者は4社目だが、オンラインバンキングの口座開設やMVNO事業など、本人確認が必要なあらゆる場面で汎用的に企業が利用できるサービスは事実上初めて。

 NTTコムが提供するのは、マイナンバーカードのICチップに格納された電子署名の有効性を、公的個人認証サービスセンターが発行する失効情報と照合して検証するプラットフォームサービス()。企業はAPIを介して既存のサービスと簡単に接続できるという。マイナンバーそのものは扱わない。

図●NTTコミュニケーションズの認証プラットフォームのサービス利用イメージ
図●NTTコミュニケーションズの認証プラットフォームのサービス利用イメージ
出所:NTTコミュニケーションズ
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 サービス利用者はICカードリーダーにマイナンバーカードをかざせば、暗証番号を入力するだけで本人確認が完了する。従来は、免許証などの確認書類を写真に撮ってアップロードしたり郵送したりしていた。企業は書類の誤記入などによる情報の確認にかかっていた手間を大幅に削減できる。

 NTTコムは今後、本人確認が義務付けられているスマートフォン向け音声対応LTE通信SIMカード「OCN モバイル ONE」の販売時にも、マイナンバーカードによる本人確認の自動化を検討中という。

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