2D/3D CADソフトウエア開発のアンドールと、3Dプリンターによる試作品製作を手掛けるアリエルは2016年5月16日、3Dモデルデータ作成から3D造形サービスまでワンストップで提供する「3Dデータセンター」サービスを同日開始したと発表した。価格は個別見積もり。

 自社で3Dデータを作成できない中小規模の製造系企業に代わって、手描きの図面や現物、写真などを基に3Dデータを作成する。3Dプリンターを熟知した技術者による設計要件の定義と3Dプリンターの特性を考慮した3Dデータ作成により、3Dプリンターでの造形トラブルをなくして高精度な立体物を完成できるという。

 試作品の造形については、アリエルが運営する「3D造形センター」に引き継ぎ、データ作成から試作品の完成までを一元的にサポートする。3D造形センターは、光造形方式(SLA)、粉末焼結(SLS)方式、熱溶解積層(FDM)方式、インクジェット方式など様々な種類の3Dプリンターをそろえ、金属や樹脂、石膏など豊富な造形材料を加工できる。

 3Dプリンターの導入費用やエンジニアの確保が難しい中小企業でも、短時間で立体物を試作するラピッド・プロトタイピングを導入できる。SOBAプロジェクトのWeb会議システム「SOBA mieruka」を利用することで、遠隔地の企業でも双方向で3Dデータを360度回転させながらリアルタイムに形状を確認できる。

 将来的には、3D地形図のデータ編集およびカラー3Dプリンターでの造形といった分野に拡大し、土木建設業や自治体などのニーズにも対応する予定。

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