富士通は2016年5月16日、複合機の設置場所やメーカーなどを問うことなく、どの複合機からでも印刷物を印刷できるようにするクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service Print Anywhere」(写真)を発表、同日販売を開始した。2016年10月に提供を開始する。価格(税別)は、初期費用が11万円で、月額費用が9万円(複合機10台、20ユーザー)から。

図●Print Anywhereの概要
図●Print Anywhereの概要
(出所:富士通)
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 Print Anywhereは、どこからでも印刷ができて、なおかつ、どの複合機からでも印刷物を受けとれるようにするクラウドサービスである。メーカーや機種ごとに異なる複合機のデバイスドライバーを仮想プリンタードライバーに集約しており、クラウドサービスを介して印刷イメージを複合機に受け渡す。

 実際の使い方はこうだ。まず、仮想プリンタードライバーをインストールしたパソコンから印刷する。これにより、クラウド上に印刷イメージが蓄積される。紙に印刷する場合は、複合機が備えるWebブラウザー機能でクラウドにアクセスし、印刷イメージを取得して印刷する。

 Print Anywhereを使うための前提条件として、複合機からクラウドにアクセスできるように、複合機のWebブラウザー機能を使えるようにしておく必要がある。さらに、複合機を使う際の個人認証手段はICカードに限られる(今後、ICカード以外の認証手段にも対応予定)。

 富士通は同日、仮想デスクトップのクラウドサービスについても、セキュリティ強化オプションを追加した。

 「FUJITSU Managed Infrastructure Service 仮想デスクトップサービス V-DaaS」(関連記事)に、手のひら静脈認証(関連記事)によるログオン機能を追加した。2016年7月に提供を開始する。価格は、V-DaaSと手のひら静脈認証ログオンオプションを合わせて、初期費用が54万円、月額費用が23万4000円(60ユーザー)から。