日立金属は2016年5月16日、イーサネットスイッチ「APRESIAシリーズ」のラインアップを拡充し、クラウドサービス事業で使うことを意識した機能群を備える新製品「ApresiaNPシリーズ」(写真)を発表した。複数企業のネットワークが同居する使い方ができる。

写真●ApresiaNP7000-48X6L(左)と、ApresiaNP5000-48T4X(右)
写真●ApresiaNP7000-48X6L(左)と、ApresiaNP5000-48T4X(右)
(出所:日立金属)

 クラウドサービス事業に向けた機能として、レイヤー2の障害検知プロトコルであるEthernet OAMや、ネットワーク構成をリング構成にして経路を冗長化するG.8032などの機能を備える。

 さらに今後の予定として、SDN(ソフトウエアデファインドネットワーク)向けにOpenFlowスイッチとして動作するようにする。さらに、1台のスイッチを複数の仮想的なルーター機器として運用できるようにするVRF(Virtual Routing and Forwarding)に対応する予定。

 背景には、近年のIT投資がオンプレミスからクラウドへと移行し、サーバーやストレージだけでなくネットワークもクラウドサービス化が進んでいるという状況がある。これに合わせて、クラウドサービスに向いたスイッチ製品を開発した。

 2016年5月下旬から、先行して「ApresiaNP7000-48X6L」と「ApresiaNP5000-48T4X」の2機種を出荷する。それぞれネットワークポートが異なる。

 ApresiaNP7000-48X6Lは、1000BASE-X/10GBASE-R×最大48ポートと、40GBASE-R×最大6ポートを搭載。価格(税別、以下同)は380万円。レイヤー3スイッチ(ルーター)として使うためのL3ライセンスは50万円。

 ApresiaNP5000-48T4Xは、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T×48ポートと、1000BASE-X/10GBASE-R×最大4ポートを搭載する(オプションで40GBASE-R×最大2ポートを搭載可能)。価格は100万円。L3ライセンスは30万円。40Gモジュールは20万円。